当院の特徴
鍼灸治療(東洋医学)と
運動サポート(西洋医学)の組み合わせ
鍼灸師として臨床経験から感じたこと
鍼灸の臨床現場では、多くの患者さんが、色々な痛みで来院されます。鍼や灸を用いて身体に刺激を加えると、生体内で様々な鎮痛システムが働きます。ブロック注射や服薬で痛み押さえつけるのではなく、科学的根拠を元にした鍼灸治療は、患者さんご自身の治る力を引き出す、心身に優しい治療方法であると実感します。一方で、痛みを改善するためには、鍼灸治療だけでは限界があることも事実です。鍼灸で筋肉を弛めたり、血流改善するだけで痛みは改善できません。原因にもよりますが、筋力や柔軟性を獲得し、正しい運動習慣の継続が疼痛改善には欠かせません。その為にも、鍼灸師は患者さんと共に痛みの改善方法を検討することが必要です。鍼灸師の特性や多角的視点を活かすことで、その役割を果たすことが可能になると感じます。
理学療法士として臨床経験から感じたこと
牽引や低周波などの物理療法を受ける患者さんの殆どが、痛みや痺れを訴えておられます。鍼灸の適応からも、鍼灸治療を試す価値がある方も少なくありません。肩・首・腰・膝などの関節痛や、その術後の患者さんにおいても、鍼灸で痛みを軽減させた上で、苦痛なくリハビリを受けられる流れができれば、患者さんのストレス軽減に繋がる可能性もあります。
入院期間が長引くことで精神的なストレスから痛みの悪化や、自律神経の乱れから、様々な症状を引き起こします。特に精神を安定させたり、睡眠、便通の治療には投薬が一般的ですが、副作用があることも事実です。患者さんにとって、安心できる入院環境を提供し、早期退院に繋げるためにも医療現場にこそ、鍼灸治療のような補完代替医療に多くのneedsがあると実感します。しかし、現在の医療制度の中では、一般病院での鍼灸治療はハードルが高い上、有効な治療方法の1つとして理解を得ることが困難であるのが現状です。この経験から「困っておられる患者さんのために、患者さんに喜んで頂けることを自分で提供しよう」と考えるようになりました。
リハビリテーションは主に入院中に集中して行われます。退院後、健康維持目的でリハビリを継続して受けられることは基本的にありません。退院後、患者さんは自分の健康は自分で守るしかないのです。各医療機関や医療制度上、やむを得ないことですが、既に超高齢化社会に突入し、医療費が逼迫する現在こそ、人々の健康寿命を守るために策を講じる必要性を感じます。微力ではありますが、鍼灸師・理学療法士、双方の臨床経験を活かし、両方の視点を持つ医療従事者の1人として、東洋医学の観点から「心身のサポート」を、西洋医学の観点から「運動機能の維持・改善」をさせて頂きます。
ダイアライフサポート(Dialife support)
当院では、透析患者さんの健康・生活に関してもサポートさせて頂いております。透析専門病院で理学療法士として従事した経験を活かし、透析患者さんが有する疾患の特徴や周辺症状、生活状況を踏まえた関わりをさせて頂きます。
また、ご家族ならではのお悩み等を踏まえた関わりも可能になると考えております。実際に透析患者さんへの鍼灸施術も行っておりますが、施術をする上で患者さんの状態によっては、鍼灸施術が困難な場合もございます。その際は、運動等を通じてのサポートをご提案させて頂きます。また、鍼灸施術を希望されるに当たりましては、充分に主治医の先生とご相談頂きますようお願い致します。
「元気で居たいけれど、自分で運動を続けることは難しい」「運動して下さいね、と言われたけど何をしたらいいの?」「病院でして貰えるようなリハビリが出来るところがあったらいいのに」 透析患者さんからのこんなお声にもお応え出来ると幸いです。ご不明な点は何でもご相談下さい。
透析:Dialysis + 生活:life = Dialife
「透析患者さんの生活を大切に考える」という思いの造語です。
透析患者さんの命を守る透析治療。透析治療を安全に、長く続けて頂くためにも、患者さんのお身体や精神状態の安定が大切であると考えています。患者さんの日常生活動作(ADL)、生活の質(QOL)の向上を図ると共に、透析患者さんの健康をサポートをさせて頂きます。